ある程度不動産物件に目星がついたら、次は工事業者選びです。
ここでは工務店としてこれまで様々なお客様からご相談された意見、実際に工事してきた経験から僭越ながらアドバイスさせて頂きます。
図面すら作ってこない
簡単な壁一面のクロス貼りとかの部分改装・補修程度ならいいですが、ある程度の全体改修にも関わらず見積書に図面が添えられていない業者が意外と多いです。現調時に打ち合わせ済みで問題無いと思われるかもしれませんが、その打合せ時に伝えたことがちゃんと伝わっているか、見積書上だけでは分からない部分もあります。きちんとこちらの要望が伝わって、見積の中に反映されているかの確認の意味でも、最低限施主様のお話の理解の証として図面ぐらいは作成してくるべきだと思います。
話がちゃんと伝わっているかどうか
上記とも共通しますが、見積書だけではこちらの話がちゃんと伝わっているか、内容がきちんと網羅されているか判断するのは我々業者でも難しい場合が多いです。図面や施工内容を別途一覧で解説した書面などが無い場合、見積書を見ながら今一度内容を相手に一つ一つ確認することが重要です。確認した際内容をきちんと把握しておらず、言葉に詰まるようでは厳しいかも知れません。ちゃんと話が伝わっていない場合、施工完了後「そんなの聞いてない」と言われ、追加工事と追加料金を請求されることもありますので注意が必要です。
見積書の項目について
見積書の項目、使用する文言は業者によって様々です。ただ見積書の項目が著しく少ない業者はNGです。工事内容によっては一式でしか表示できないような項目も多いですが、何でもかんでも「一式」はあり得ません。あまりに細かすぎるのも訳が分からなくなってしまいますが、あまりにもざっくりしたものも注意が必要です。
支払いについて
支払方法も業者によっては様々ですが、先に多額の着手金を要求する業者は避けた方がよろしいかも知れません。少額であれば別かも知れませんが、全額または8割方先に入金させ、いつまでも工事に入らないと言ったトラブルもたまに聞きます。基本工事前の着手金は契約金額の半分か、1/3が普通です
あまりに安すぎるのも疑問
工事と言うものは同じ結果が得られても工務店によって金額がバラバラなことが殆どです。全く同じ施工内容でも倍以上違うこともたまにあります。ただどのような工事でもある程度の「相場」と言うものがございます。
あまりにも安い金額にはその金額で請け負わざるを得ない事情があるかも知れません。高すぎるのは論外ですが、安すぎるのにも理由があるのです。「とにかく安く」で思い描いた理想とかけ離れた粗悪な工事、そしてその後の営業に支障を来さないよう注意が必要です。
項目ごとにあまり比較しないこと
先に見積書の項目、使用する文言は業者によって様々と申しましたが、金額についてもどの業者も全ての項目で競合他社に比べて最安値を出せるわけではありません。業者により得手不得手の工事内容があり、あまりにも金額がかけ離れている場合は別ですが、多少の違いならトータルの金額で判断すべきです。
相見積り
複数の業者に見積してもらい、相見積りを取ることは業者比較の基本で重要なことです。最低2~3社程度には見てもらうことをお勧めします。但しあまり過剰な相見積りはしない方がよろしいかと思います。なるべくなら幾つか相見積りを取った業者から現調時の印象や作成された書類の内容、見積金額から早々に一社に絞ることをお勧めします。いつまでも相見積りを多く取って何社とも並行して交渉するより、一社に絞って予算をはっきり言ってそれにできるだけ合わせてくれるよう交渉した方が良いと思います。業者も人間ですので、あまりに過剰な金額比較や値引き交渉、あの業者こう言ってた、ここはこう言ってたと交渉材料にされると正直「このお客様ちょっと厄介かな」と業者の方から引いてしまうこともありますので…。
何でも「できます」と言う
基本工務店は横のつながりも多く、内外装何でも対応できるところが多いですが、お客様のどんな要求にも具体的な対応策の提示無しにとりあえず「できます!」と即答ばかりする業者は少し警戒した方がよろしいかも知れません。どういう工法でどういう仕上りにできるか、費用はどれぐらい掛かるか具体的に返答できない場合は「できる」とは言えないです。その場で分からなければお客様に断って一回会社に持ち帰って調べてから改めてお答えすべきで、内容がよく分からないままとにかく「できます!」と言う業者は後々結局できなかったり、非常に高額な請求が来たりとトラブルになることも多いので注意が必要です。
視覚的なイメージも作成してもらう
可能であれば視覚的に確認できる施工イメージを提示してもらいましょう。平面図であれこれ想像するより視覚的なイメージがあれば一発で内容、施工後のイメージが把握できます。
施術院施工.netでは物件選びに際して
上記を踏まえた適切なアドバイスをさせて頂きます
迷ったら是非一度ご相談ください!